クリエイティブグループ / Creative Group

ホカリ カナコ

Kanako Hokari

色彩設計 / Color design

Interview インタビュー

―色彩設計とはどのようなお仕事でしょうか?
文字通り、アニメーションの、特にセルの色彩を決め込んでいくのが役割です。
“設計”がキャラごとシーンごとの色見本を作成し、それを各話数の“色指定”に渡します。“色指定”は全カットにどの色見本を使うのか細かく指示をいれ、“仕上げ”で一枚ずつそのとおりに塗ってもらい、“検査”後“撮影”に渡すまでが色のお仕事です。
かつてのアニメは、昼間の自然光のシーンを想定したノーマル色と呼ばれる色を決めれば、大抵の場面でそれを使えていたようですが、今は少しでも時間帯が変われば色も変化させるし、室内と屋外でも別の色にしたい等の要望が増えています。デジタル化して色変えが容易になったのも一因でしょう。
―アニメーションの色を設計していくうえで、気を付けている点はありますか?
原作の漫画やゲーム、イラストがあることも多いので、何もないところからキャラクターの色を決めていくということは少ないです。シーンごとに雰囲気に合った色を作っていくということには心を砕きますが。
アニメーションになったときに映える色にしようとは考えていますね。一枚絵のイラストだったら、一瞬でぱっと人の目を惹く色のほうがいいでしょうけれど、アニメで同じ色にすると良い結果にはなりません。30分なりまとまった時間、ずっと見続けるのがアニメですから、派手すぎる色だと目がチカチカしてしまう。アニメでは、長くみていられるバランスの良い色を目指しています。
―色彩設計というお仕事に必要なスキルはありますか?
お仕事をこなすだけであれば、特別な能力や資質はいらないと思います。ものごとを継続していける人であれば誰でも。
色彩設計は作品全体の色の雰囲気を決めていくので、俯瞰的な目を持っている人はいいかもしれません。
―アニメーション業界(色彩設計)を目指す人へのアドバイスはありますか?
色彩設計になるには、例外はありますがまず“仕上げ”の仕事に携わることになります。毎日出社してから長時間ずっとPCに向かい、一枚ずつ塗っていく。地味な作業に耐えられずすぐ辞めていく人が多いです。でも、1年以上“仕上げ”を続けられれば、“色指定”を経て経験を積み、きっと“色彩設計”の仕事もできます。
私は自分のルールを決めたりして工夫をしていました。これは1枚につき何分かかったから、今度は何分以内でやろうなどと、ひとりでタイムアタックをしてみたり。そうして何かしら自分のなかで日々目標をつくれば、心に張りを持ってやっていける気がします。
それに、何も毎日同じ絵を塗るわけではありません。いろんな絵を相手にできるので、それはそれで楽しいことです。私はそういう作業が昔から好きで、できることなら一日中ずっと色を塗っていたいと今でも思います。

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